研究会紹介

 

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研究会紹介

 

 日本小児体液研究会は、小児の体液特性や体液異常の病態の解明、さらに輸液療法を中心とした体液異常の治療の確立を目指しています。本研究会の歴史は古く、1954~1970年に東京大学小児科学教室を主宰されていた高津忠夫先生が中心となり、現順天堂大学小児科名誉教授の藪田敬次郎先生らの協力のもと1979年に発足しました。その後、五十嵐隆先生が代表幹事であった2006年に日本小児科学会の分科会となり、活動の幅を広げてきました。
 小児の日常診療では、脱水、電解質異常、酸塩基平衡異常への対処を求められることが多く、一般小児科医のみならず、どの臓器あるいは領域の小児内科疾患・外科疾患を専門とする医師も、日常的にこれらの臨床課題に直面していると言えます。更に、これまで不明であった様々な小児疾患の病因・病態が解明され、小児の水電解質代謝の面からも合理的で適切な治療法の開発が求められています。
 本研究会では、小児内科・外科を問わずさまざまな領域の医師による症例報告、学術研究報告が行われています。小児体液に関する日常的な疑問から世界的な研究に関することまで、会員どうしが交流し活発に議論を行うことにより、小児の体液異常の病態理解や小児領域の日常診療の質の向上に貢献しています。

三浦健一郎(日本小児体液研究会代表幹事、東京女子医科大学腎臓小児科准教授)